【2026-02-17の市況概要】 (Market Pulse)
本日の日経平均株価は56,566円(前日比-0.42%)と反落。RSIが依然として高水準にある中、利益確定売りが優勢となった。米国市場はS&P500が6,843(+0.1%)、Nasdaqが22,578(+0.14%)と小幅続伸したものの、重要イベントを控えた様子見ムードが支配的であり、日本市場への強い追い風とはならなかった。
為替市場ではドル円が153.23円(+0.3%)と円安方向に振れたものの、輸出関連株への波及は限定的。VIX指数は20.29と警戒ラインとされる20台を維持しており、投資家心理の不透明感を示唆している。米10年債利回りは4.05%へと低下したが、ハイテク株の押し上げ効果は限定的であった。
【相場変動の主因】 (Key Drivers)
テクニカル的な過熱感と材料難による調整
本日の下落の主因は、「FOMC議事要旨待ちによる手控え」と「RSI高水準によるテクニカル調整」である。
- 過熱感の解消: 日経平均のRSIは68.7と依然として買われすぎゾーン(70)近辺にあり、57,000円台へのトライを前に一旦ポジションを軽くする動きが加速した。
- 米金利低下の反応鈍化: 米10年債利回りが4.05%へ低下(-3.48% WoW)したことは本来ハイテク株(グロース株)にとって好材料だが、AI投資収益化への懸念や高値警戒感が上値を抑えた。
- VIXの高止まり: 市場の恐怖指数であるVIXが20.29で推移しており、ボラティリティ上昇への警戒が積極的な買いを躊躇させている。この点はCPI鈍化もVIX高止まり:ハイテク底入れ模索と自律反発の行方でも詳述した通り、潜在的なリスク要因として機能している。
昨日のシナリオ検証
昨日のメインシナリオ(条件:FOMC議事要旨を控え様子見ムードが継続 + 米金利低下によるハイテク株の下支え -> 56,500円付近での膠着状態)は【的中】した。
要因分析:
想定通り、米国の主要経済指標発表前で新規の買い材料が乏しい中、市場参加者はポジション調整に終始した。ドル円が153円台に乗せたことで下値は堅かったものの、RSIの過熱感が意識され、56,500円〜56,800円の狭いレンジ内での値動きに留まった。AI関連株の一部に見直し買いが入ったものの、全体を牽引するほどのモメンタムには至らなかった。
【注目アセット】 (Asset Watch)
| 資産 (Asset) | 価格 (Price) | 変化 (Change 1d) | コメント (Comment) |
|---|---|---|---|
| USD/JPY | 153.23 | +0.30% | 米金利低下にも関わらず円安進行。152円台定着から153円台へシフトし、底堅さを確認。 |
| Nikkei 225 | 56,566.49 | -0.42% | 短期的な調整局面。RSI 68.7で依然高値警戒感あり。56,000円のサポート維持が焦点。 |
| US 10Y Yield | 4.05% | -0.10% | インフレ指標待ちで低下基調。4.0%の大台を割り込むかが次の注目点。 |
| VIX | 20.29 | -1.50% | 前日比では低下も、20台での高止まりは要警戒。「Greed」相場の裏にある脆弱性を示唆。 |
【シナリオ分析】 (Scenarios)
短期シナリオ (今後24-48時間)
RSIのクーリングが必要な局面であり、イベント通過までは方向感が出にくい。
- メイン (Main – 60%):
- 想定: FOMC議事要旨(現地18日)および米インフレ指標を控え、様子見ムードが継続。米金利が4.05%付近で安定し、ハイテク株の下値を支える。
- アクション: 56,500円付近での膠着状態が続く。大きなトレンド発生は期待薄で、レンジトレードが主体。
- アップサイド (Bull – 20%):
- トリガー: AI投資に関する懸念後退のニュースフロー、またはドル円の153円台半ばへの上昇。
- ターゲット: 半導体関連株が選好され、57,000円台を再度試す展開。
- ダウンサイド (Bear – 20%):
- トリガー: VIX指数の急上昇(21超え)や、週末要因による利益確定売りの加速。
- リスク: 節目の56,000円を割り込むと、ストップロスを巻き込み調整色が強まる。
中期シナリオ (1-2週間)
- 見通し: Neutral (中立)
- 重要イベント: FOMC議事要旨(2/18)、米PCEデフレーター(2/20)、日本のCPI。
- リスク: 米インフレ指標の再加速懸念による金利反発と、それに伴うVIX指数の急上昇。特にVIXが20を超えている現状では、些細な悪材料でも反応が増幅される可能性がある。
【投資戦略】 (Outlook)
スタンス: 「押し目買い」方針を維持しつつ、リスク管理を徹底
現状は「高値警戒感」と「先高観」が拮抗するレンジ相場である。RSIが高水準であるため、高値を追う動き(ジャンピングキャッチ)は厳禁。基本戦略は、56,000円〜56,200円ゾーンへの調整を待っての押し目買いとする。
- エントリーポイント: 56,200円近辺(短期サポートライン)。
- 利益確定(利食い): 57,000円手前。レンジ上限での欲張りすぎに注意。
- リスク管理(損切り): 55,800円割れで撤退。トレンド転換の可能性を考慮。
ドル円に関しては、米金利低下で152円台定着:日経5.6万攻防とハイテク調整で触れたように、152円台が強固なサポートとして機能しており、153円台での推移は日本株の下支え要因としてポジティブだ。しかし、明日のFOMC議事要旨次第ではドル高是正が入る可能性もあり、為替起因の株価変動には引き続き警戒が必要である。


