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Home > Market Analysis> 高市バブル2.0で円高無視の5.7万到達:米CPI前の過熱感と死角
Market Analysis 2026年2月11日
加熱感を伴う強力なリスクオン Sentiment: 82 (Greed)

高市バブル2.0で円高無視の5.7万到達:米CPI前の過熱感と死角

高市バブル2.0で円高無視の5.7万到達:米CPI前の過熱感と死角

【2026-02-10の市況概要】

2026年2月10日の市場は、歴史的な「通貨と株のデカップリング(分断)」が観測されました。日経平均株価は前日比+2.28%の57,650.54円と急騰し、57,000円の心理的節目を軽々と突破しました。特筆すべきは、為替市場でドル円が154.37円(前日比-1.83%)まで急激に円高進行しているにもかかわらず、日本株がこれを完全に無視して上昇した点です。

センチメントスコアは82(Extreme Greed)に達しており、RSI(相対力指数)も74.3と買われすぎ水準に突入しています。米10年債利回りが4.15%へ低下(-1.21%)したことで、今夜の米CPI(消費者物価指数)を前にグローバルな流動性相場への期待が最高潮に達しています。

【相場変動の主因】

1. 「高市バブル2.0」期待とグローバル流動性の共鳴

通常、1.8%もの急激な円高は輸出関連株への打撃となり、日経平均を数百円押し下げる要因となります。しかし今回は、国内の「高市バブル2.0(積極財政出動への期待)」が円高デメリットを相殺して余りあるモメンタムを生み出しました。
加えて、米国の小売統計等のマクロ指標が弱含んだことで、FRBによる利下げ期待が再燃。これが米金利低下(債券買い)と株高を招き、日本市場にも「円高でも株は買える(ドル建て日経平均の爆騰)」というナラティブをもたらしています。

2. テクニカル主導の踏み上げ

57,000円近辺に存在したオプションのバリアやショートポジションが、寄付きからの強力な買い圧力で踏み上げ(ショートスクイズ)られました。VIX指数は17.79(+2.48%)と上昇しており、株高の中でボラティリティも上昇する「不安心理を伴う熱狂」が示唆されています。

昨日のシナリオ検証

昨日のメインシナリオ(条件:57,000円の試金石をトライ)は 【Hit(的中)】 しました。
要因分析: 想定されていた154円台への円高進行という「Bear要因」を、財政出動期待と米金利低下による「Bull要因」が凌駕しました。特に、市場参加者が為替感応度を下げ、内需・政策期待へ資金を急激にローテーションさせたことが、57,000円突破の決定打となりました。これについては、以前の分析 政権安定で日経5.6万回帰:米CPI控え利益確定か続伸か でも指摘した通り、政策期待がテクニカルの過熱感を正当化する形となりました。

【注目アセット】

資産 価格 変化率 コメント
日経平均 57,650.54 +2.28% RSI74.3で過熱感鮮明。通常なら調整局面だが、モメンタムが支配的。
USD/JPY 154.37 -1.83% 節目155円を割り込む急落。本来なら株安要因だが、現在は無視されている。
米10年債 4.15% -1.21% 金利低下がハイテク株のバリュエーションを支える命綱となっている。
Bitcoin 68,690.14 -2.04% リスク資産の中で独歩安。株式市場の過熱感に対する先行警戒シグナルの可能性。

【シナリオ分析】

今夜発表される米CPI(消費者物価指数)が最大の分岐点となります。市場はすでに「インフレ鈍化=利下げ継続」を織り込んで上昇しているため、期待外れの結果に対する耐性は極めて低くなっています。

短期シナリオ(今後24〜48時間)

  • メインシナリオ(確率 50%)

    • 展開: 今夜の米CPI発表を控え、東京市場では57,500円を挟んだ高値保ち合い、あるいは利益確定売りによる57,000円付近へのスピード調整が発生する。RSI74超えの過熱感があり、新規の買いは入りにくい。
    • トリガー: アジア時間の米金利の小動き、およびCPI前のポジション調整。
  • アップサイド(Bull)シナリオ(確率 25%)

    • 展開: 米CPIが予想を下振れ(インフレ鎮静化)し、米金利が急低下する場合。過熱感を無視したモメンタム買いが継続し、58,000円の大台をトライする。
    • トリガー: 米CPIコアの前月比が予想を下回る。または、円高が一服し155円台へ戻す動き。
  • ダウンサイド(Bear)シナリオ(確率 25%)

    • 展開: 米CPIが予想を上振れ、またはドル円が153円台へ突入する場合。「円高・株高」の併走が崩れ、梯子が外された形での急落が発生。56,500円付近までの調整を余儀なくされる。
    • トリガー: 米CPIショックによる金利急騰(10年債4.2%超え)、または日銀関連のタカ派報道。

中期シナリオ(1〜2週間)

  • 見通し: Bullish(強気)
  • 重要イベント: 米CPI・PPI発表、ECBラガルド総裁発言、国内財政政策の具体化。
  • リスク: 米インフレ再燃による金利高と、それに伴うハイテク株の調整。また、高市期待の剥落(政策具体化の遅れ)。

【投資戦略】

結論:短期的には「様子見(Wait)」推奨。CPI通過後の「押し目買い(Buy Dips)」を狙う。

現在の57,650円水準での新規ロングは、RSIの過熱感と今夜のCPIイベントリスクを考慮するとリワード比率が悪化しています。既存のロングポジションは一部利益確定を行い、キャッシュ比率を高めておくのが賢明です。

  • エントリーポイント: CPI通過後に相場が落ち着き、57,000円のサポートが機能することを確認してから、または56,500円までの調整局面での拾い直し。
  • ロスカット水準: 明確なトレンド転換シグナルとなる56,000円割れ。

「円高・株高」という今の相場つきは強力ですが、非常に脆いバランスの上に成り立っています。為替市場の動向には引き続き最大の注意を払ってください。過去の選挙相場での変動については、衆院選・自民圧勝×米ハイテク株高:日経平均5.5万回復と円安の行方の事例も参考になります。

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