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Home > Market Analysis> 上海4100死守も過熱感:カナダ関税撤廃と不動産規制の綱引き
Market Analysis 2026年1月17日
過熱感の調整・高値保ち合い Sentiment: 72 (Greed)

上海4100死守も過熱感:カナダ関税撤廃と不動産規制の綱引き

上海4100死守も過熱感:カナダ関税撤廃と不動産規制の綱引き

【2026-01-16の市況概要】 (Market Pulse)

本日の中国市場は、上海総合指数が4101.91(前日比-0.26%)、ハンセン指数が26844.96(同-0.29%)と、共に小幅反落となった。

特筆すべきは、上海総合指数がRSI(相対力指数)75.9という歴史的な高値圏にありながら、大崩れせずに4100ポイント台を維持した点である。米中対立の懸念がくすぶる中、対EU・対カナダ外交での緊張緩和(Charm Offensive)が下値を支える構造となっている。一方で、習近平氏による新たな不動産(別荘)規制発言がセンチメントを冷やし、上値を追うエネルギーを削いだ。

為替市場ではUSD/CNYが6.97と、人民元が対ドルで小幅に上昇(元高)。これは中国当局による市場安定化への意志と、外部環境の不透明感に対するヘッジ需要が交錯していることを示唆している。

【相場変動の主因】 (Key Drivers)

本日の市場を支配したのは、「外交的ポジティブサプライズ」と「テクニカルな過熱感・内政リスク」の衝突である。

  1. カナダとの貿易正常化(ポジティブ)
    ニュースヘッドラインにある「カナダとの相互関税撤廃合意」は、トランプ新政権による対中包囲網への対抗策として、中国が「スイング・ネーション(浮動票となる国)」を取り込む戦略が奏功していることを示した。これが輸出関連株や製造業心理を下支えした。

  2. テクニカル指標の過熱(ネガティブ)
    浙江省AI支援も過熱感で反落:上海RSI80超と4100の攻防でも指摘した通り、RSIが75〜80付近での推移は、統計的に調整圧力が極めて高い水準である。本日の反落は、この過熱感を冷ますための健全な「スピード調整」の範囲内と言える。

  3. 不動産規制への警戒(ネガティブ)
    「習近平氏の別荘規制発言」は、高級不動産市場へのさらなる引き締めを想起させ、回復基調にあった不動産セクターへの冷や水となった。これが指数の重石として機能した。

昨日のシナリオ検証

昨日のメインシナリオ(条件:4100ポイント前後での利益確定売りをこなしつつの保ち合い)は【的中】した。

要因分析:
市場は予測通り、RSI高水準による利益確定売り圧力を受けつつも、新たな外交材料(カナダ)によって売り崩しを回避した。終値が4101.91と、節目の4100を死守した事実は、現在の相場が単なるバブルではなく、実需的な買いに支えられていることを証明している。特に、前回の上海総合、RSI89台でスピード調整の局面から、過熱感を維持しつつも価格を維持する「タイムコレクション(時間調整)」に移行している点が重要である。

【注目アセット】 (Asset Watch)

資産 価格 変化 (1D) コメント
上海総合指数 4,101.91 -0.26% 4100のサポートを確認。RSI 75.9は依然警戒水準だが、底堅さが際立つ。
ハンセン指数 26,844.96 -0.29% 上海に連れ安。米台関係の緊張(関税・半導体)がハイテク株の重石に。
USD/CNY 6.97 -0.08% 7.00の大台を割り込んで推移。人民元高は輸出株には逆風だが、資産価格にはプラス。
Gold (金) 4,601.10 -0.33% グローバルなリスクオン修正で反落。中国国内の「安全資産」としての需要は継続。

【シナリオ分析】 (Scenarios)

短期シナリオ (24-48h)

RSIの過熱感が解消されきっていないため、引き続きボラティリティの低いレンジ相場を予想する。

  • メインシナリオ (確率 60%):
    • 条件: カナダとの貿易正常化が下支えするも、高値警戒感が継続。
    • 展開: 4080〜4120ポイントの狭いレンジでの推移。指数自体は動意に欠けるが、「送電網への巨額投資計画」や「人型ロボット」といったテーマ株への資金循環(セクターローテーション)が活発化する。
  • アップサイド (確率 20%):
    • トリガー: テクノロジー・インフラ関連への政策的支援の具体化。
    • ターゲット: 4150ポイントのレジスタンス突破。AI関連株が主導権を握る必要がある。
  • ダウンサイド (確率 20%):
    • トリガー: 米台接近(台湾関税優遇)への警戒感の高まり、または不動産規制の具体策報道。
    • リスク: 4050ポイント付近までの調整。イラン関税でQCOM警戒でも触れた通り、地政学リスクが再燃すれば、利益確定売りが加速する可能性がある。
  • 着目イベント: 明日のBOJ(日銀)政策決定会合および総裁発言。アジア市場全体の流動性に影響を与える可能性がある。

中期シナリオ (1-2週間)

  • 見通し: Bullish (強気維持)
  • 重要イベント: 春節(旧正月)前の資金需要、トランプ米新政権の対中政策(1/21演説)。
  • リスク: 米中対立の再燃リスクと不動産市場の動向。特にCPI/PPIの乖離が示すデフレ圧力の行方(参照:CPI急伸もPPIデフレ継続)。

【投資戦略】 (Outlook)

結論:『押し目待ちのレンジトレード』

現在のRSI水準(75.9)での新規の積極的な買い(チェイス)は推奨しない。しかし、4100ポイントを維持している強さを考慮すると、ショート(売り)も踏み上げのリスクがある。

  1. エントリー: 指数が4050〜4080ポイントまで調整した局面での「押し目買い」を基本戦略とする。
  2. セクター: 指数全体へのベットよりも、「人型ロボット」「送電網インフラ」といった政策テーマに乗る個別株選定が有効。
  3. リスク管理: 上海総合が4000ポイントを明確に割り込んだ場合は、短期トレンド転換とみなし、ポジションを縮小(損切り)する。

過熱感の調整が進むまでは、指数の上値を追わず、循環物色されるセクターの波に乗るスイングトレードが最もリスクリワードが良い。

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